団体の情報をそろえる近道は、載っている場所を1つずつ直すことではなく、情報の流れの上流にある「正本」を直すことです。名称・所在地・代表者は登記と所轄庁への届出、電話番号やホームページは内閣府NPO法人ポータルサイトの法人入力情報が上流にあり、そこから法人番号公表サイトや民間のポータルサイトへ写っていきます。項目ごとに正本を1つ決め、公的な情報から直し、そのあとに民間のポータルと自団体のホームページ・SNSを合わせます。

団体の情報はどこから写ってくるか

内閣府の「認証・認定数の遷移」によると、2026年7月31日現在の認証法人は48,813法人です。これだけの法人の情報は、次のような流れで公開されています。

上流(正本)何が決まるか写る先
法務局の登記名称・主たる事務所の所在地・代表権を持つ理事など法人番号公表サイト(名称・所在地・法人番号)
所轄庁への申請・届出定款・役員・事業報告書等内閣府NPO法人ポータルサイトの行政入力情報
団体が自分で登録する法人入力情報電話番号・FAX・ホームページ・メールアドレス・常勤職員数・事業活動の内容・財務・公告内閣府NPO法人ポータルサイト
団体が自分で運営する場所活動の紹介・写真・お知らせ自団体のホームページ・SNS

法人番号公表サイトは、法務局で変更の登記をすると、その情報が国税庁へ連絡されて更新されると案内しています。つまり名称や所在地が古いまま載っているときは、登記が済んでいるかを先に確かめます。

NPO法第72条は、内閣府がNPO法人の情報のデータベースを整えること、所轄庁とNPO法人がそこに情報を記録して積極的に公表するよう努めることを定めています。公表された情報をもとに団体のページを作っている民間のポータルサイトもあるため、団体が載せた覚えのない場所にページがあることは珍しくありません。

自分で登録しないと空欄になる情報

内閣府NPO法人ポータルサイトは、所轄庁が入力する「行政入力情報」と、法人が自分で登録する「法人入力情報」でできています(内閣府NPOホームページ「NPO法人情報登録」)。電話番号やホームページは法人入力情報なので、団体が登録しなければ空欄のままです。

ホームページやSNSでの発信は広がっています。内閣府「2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査」(図表16)では、ホームページ・ブログで発信している法人は認証法人で58.5%、認定・特例認定法人で92.7%、SNSで発信している法人は認証法人で33.7%、認定・特例認定法人で63.3%でした。ホームページを持っていても、法人入力情報に登録していなければ、ポータルサイトからはたどれません。

法人入力情報を初めて登録するときは、新規ユーザ登録で利用規約に同意して申請すると、主たる事務所の住所に法人確認書類が郵送され、その案内に従って手続きを終えます。登録の画面と手順は、内閣府NPOホームページの案内で最新のものを確かめてください。

載っている場所をそろえる5つの手順

手順1 載っている場所を書き出す

団体名で検索し、団体の情報が載っている場所を一覧にします。

  • 法人番号公表サイト
  • 内閣府NPO法人ポータルサイト
  • 民間のポータルサイト
  • 自治体や市民活動センター・中間支援組織の団体一覧
  • 自団体のホームページ・SNS・パンフレット

手順2 項目ごとに正本を1つ決める

名称・所在地・代表者・電話番号・ホームページ・活動内容・財務について、どこを正本にするかを決めます。名称・所在地・代表者は登記と届出、連絡先と財務は法人入力情報、活動の紹介は自団体のホームページ、というように1項目に1つです。

手順3 公的な情報から直す

登記と届出が済んでいるかを確かめ、法人入力情報を登録・更新します。役員が替わったときの届出と登記はNPO法人の役員変更の届出、所轄庁に出す事業報告書等はNPO法人の事業報告書で解説しています。

手順4 民間のポータルと自団体のページを合わせる

民間のポータルサイトは、ページに書かれた出典と時点を見て、元の情報を直したうえで、サイトごとの手続きで掲載内容を整えます。自団体のホームページに載せる情報はNPOのホームページに載せるべき情報、活動の実績の伝え方はNPOの活動報告の作り方で解説しています。

手順5 変わったときの直す順番を決める

移転・役員の交代・電話番号の変更のたびに、手順2の一覧の上から順に直すと決めておきます。

  • 登記と所轄庁への届出
  • 法人入力情報
  • 民間のポータルサイト
  • 自団体のホームページ・SNS・パンフレット

項目ごとの突き合わせ表

項目ごとに正本と直す場所を並べておくと、手順1で見つけた食い違いをどこで直せばよいかが一目で分かります。

項目正本食い違いを見つけたときに直す場所
名称登記・定款定款の変更と変更の登記が済んでいるか
主たる事務所の所在地登記・定款同上。済んでいれば法人番号公表サイトも更新される
代表者登記・所轄庁への届出役員の変更の届出と登記
電話番号・メールアドレス法人入力情報内閣府NPO法人ポータルサイトの法人入力情報
ホームページ法人入力情報同上
活動の内容定款の事業・自団体のホームページ法人入力情報の事業活動の内容と、各サイトの紹介文
財務所轄庁に出した事業報告書等法人入力情報の財務(活動計算書・貸借対照表)

表の右の列を上から順に直していけば、同じ直しを何度も繰り返さずに済みます。所轄庁に出した事業報告書等は、所轄庁で閲覧・謄写の対象になります(NPO法第30条)。法人入力情報の財務は、この書類と同じ数字にそろえます。

貸借対照表の公告を内閣府NPO法人ポータルサイトへの掲載で行う法人は、法人入力情報の公告の欄を使います。公告の方法は定款で決まっているため(第28条の2)、定款の書き方を先に確かめてください。

FindNPOの団体ページの場合

FindNPO(findnpo.jp)には、内閣府NPO法人ポータルサイトの公表データをもとに、全国のNPO法人の団体ページがすでにあります。団体ページには出典と時点が書かれており、電話番号・ホームページ・財務は団体が法人入力情報に自ら登録した分だけが載ります。代表者の氏名は載せていません。電話番号やホームページが出ていないときは、まず法人入力情報の登録を確かめてください。

そのうえで、FindNPOの事業者向けページから自分の団体を探して掲載を申し込むと、運営が公表されている電話番号で団体に確認したのちに承認され、紹介文・写真・活動内容・お知らせを無料で整えられます。

よくある落とし穴

  • 民間のページだけを直す:公表データをもとにしたページは、上流の情報が古いままだと食い違いが残ります
  • 登記を後回しにする:法人番号公表サイトは登記の変更で更新されるため、届出だけでは直りません
  • 法人入力情報を登録していない:電話番号とホームページは団体が登録しないと空欄のままです
  • 自団体のSNSのプロフィールを忘れる:住所や連絡先を書いているなら、変更の一覧に入れておきます

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まとめ

  • 団体の情報は、登記・届出・法人入力情報という上流から、法人番号公表サイトやポータルサイトへ写る
  • 項目ごとに正本を1つ決め、公的な情報から直す
  • 電話番号・ホームページ・財務は、内閣府NPO法人ポータルサイトの法人入力情報に団体が自分で登録する
  • 法人番号公表サイトの名称・所在地は、法務局で変更の登記をすると更新される
  • 移転や役員の交代のときに直す順番を、一覧にして決めておく

参考資料